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十二神社(加茂市)

2012年12月22日
越後に残る名匠の技
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越後のミケランジェロ、石川雲蝶を訪ねる旅。。。
加茂市は七谷地区上土倉にある 十二神社にお邪魔しました。
十二神社

1200年代の創建と伝えられる十二神社は、上土倉集落の鎮守社です。
十二神社

今回の雲蝶作品は、この拝殿ではなく、さらにその奥にある本殿にあります。
十二神社
まだ新しそうに見える木材で出来た鞘堂に大切に守られた本殿は、ほぼ一間四方の総ケヤキ造りで、コンパクトながらここにも雲蝶ワールドが展開していました。

拝観にあたり、最寄の場所に連絡、確認した際、哀しい事を聞きました。以前は鍵を開けて見せてくれたようなのですが、何でも悪戯されたとか。。。で、現在は、鞘堂の柵の隙間から垣間見るだけの鑑賞です。
本殿の彫刻のうち、向拝の水引紅梁上の龍、左右の木鼻にしつらえた獅子と象が各一対。左右の脇障子2面の、合計7点が雲蝶の作品と確認されています。本殿は安政4年(1857年)9月に加茂町の棟梁字太吉により建立されたと棟札に記されていることから、彫刻もこの年代のものと思われます。(雲蝶 43歳頃)
十二神社

≪象鼻 ・ 獅子鼻≫
十二神社

象鼻のガラスをはめ込んだ眼は、横からは白眼、正面からは黒眼に見えて、技術の高さが良く表れています。大きな耳も印象的です。
獅子鼻も眼にガラスがはめ込まれ、光彩が金色に輝いています。
阿形は角を生やし、吽形は擬宝株状の玉を頭にのせているのが、雲蝶の作品としては珍しいかたちです。
象鼻、獅子鼻共に、ところどころに朱色が残っています。
十二神社
≪水引紅梁上の龍≫
両脇から柵越しにしか見られない(撮影出来ない)ため、向拝中央に位置する龍は左右どちらから見ても(写しても)はっきりとは見難かったです。
▲写真の、吽形の奥に僅かに様子が見えますが、左右の足を踏ん張り、ガラスの眼光鋭く口を大きく開いています。口や周囲の炎に、朱色が残っています。

≪脇障子≫
左右の廻縁の脇障子は、古代中国の神話に登場する聖君・尭の故事にちなんだ図です。
十二神社
向かって左側は、橋の上で一人の老人が耳を洗おうと両手を添えている図で、上から下にかけて川の流れを大胆に彫っています。左上に 「匠雲蝶 東匠」 と彫り込まれています。向かって右側は、松の巨木の下で、牛の背を洗う唐人の図で、牛を得意とした雲蝶の作品らしく、前景に牛の巨体を大きく彫っています。右下に 「匠雲蝶 石川」 と彫り込まれています。

実際に現地に行ってみると、山間の小さな集落の小さな鎮守様です。どんな由縁で雲蝶がここの仕事をしたのかは分かりませんが、鞘堂で覆われ、雨風にさらされることが少なかったであろう本殿内の作品は、保存状態が良好で木の質感もとても綺麗な作品でした。

訪問日 : 2012年8月29日(水)
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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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