旧齋藤家別邸・庭園編

2012年07月05日
湊町探訪
夏だけを過ごす目的で造られたお屋敷から出て、度は涼しげな山と美しい自然の風景を再現した、旧齋藤家別邸の池泉回遊式庭園を散策していきます。

砂丘地形を巧みに利用し、都会でありながら深山谷幽の趣を仕立て、周辺には見られない滝や沢流れ、池泉といった水辺の空間をつくり上げた回遊式庭園の作者は東京の二代・松本幾次郎(1858~1936)とも、その弟の亀吉(1877~1925)とも言われていて、完成までに3年という歳月を費やしています。庭内には、東京都墨田区にある浩養園など、かつての江戸の大名庭園から選び抜かれた数多くの名石や石造物が運び込まれています。

庭門を潜ると、主屋主玄関から続くあじろ模様の壁が印象的です。
旧齋藤家別邸・庭園編

井戸のある中庭の見える西の間2ですが、外からの眺めは半月型の手摺りが何ともいえぬ趣です。
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庭園に面している西の間1、外観の雰囲気が全く違います。石橋上からの眺め。
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 大きな層塔(十三重石塔灯籠)と田舎屋
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この日は水量が少なかった大滝。滝の石組には、かつてに新潟県内で産出されたという海老ヶ折石という高級石材が使われているそうです。
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【松鼓庵】 庭園内に設けられたお茶室です。このお茶室も貸し出し可だそうです。
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飛び石が綺麗に敷かれ、その石も独特なものがあって目を奪われますが、それよりも驚くのが、お茶室近くにある「根上がりの松」と呼ばれるもの。
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【根上がりの松】1918年(大正7年)当時、茶室を建てる時に砂山を削ったため根上がりしたとも、強い浜風により砂が飛んでしまったとも言われています。
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【待合】
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待合付近から見る旧齋藤家は、Next21やマンションの現代建築が見られ、そのアンバランスが都会の中にありながらも、それを忘れさせてくれる空間である事を物語るようでした。
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砂防のために植えられた黒松も、港町らしい庭園に思うひとつの要素かも知れません。
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田舎屋に向かう途中の重塔も大きかったですが、待合から下りて来た位置にある般若寺形の大灯籠の大きさにびっくりでした。140cmのちびと背比べしてみましたが、3倍近くあります!?幾度も訪れた地震で壊れなくて良かった。
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庭園内では、池のほとりに咲くハナショウブが、丁度見頃の時期でした。一緒に写る雪見灯籠は、地元の石工・倉田六治(石六)が加工に関わったものだそうです。
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ぐるっと1周巡って来て、建物内にあった土蔵のお隣に位置していた東側の増築棟に出ました。
現在、トイレになっている東増築棟は1982年(昭和59年)に増改築された場所で、それ以前には、湯殿や離れ座敷があった場所でした。
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最後に、庭園から主屋の外観を。。。
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軒を高くし、1階、2階共に柱は出来るだけ少なくし、眺めを重視した大開口の大広間。縁先のガラス戸はレールを1本引きにし、全ての戸が戸袋に収納できる仕様になっています。これにより、室内から見ても、庭園から見ても開放的な眺望が楽しめます。
新潟市内といっても、冬にはある程度の積雪にはなります。開放性を保持するため、細く、少なくなった柱ですが、見えない部分で構造補強をする技が使われているそうで、さりげなく使われた銘木以上に、見えない部分に匠の技を感じる邸宅でもありました。

今回は拝見出来なかった箇所もありましたので、季節を変え、また訪れてみたい場所になりました。

訪問日 : 2012年6月24日(日)
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そふぃあ
Posted by そふぃあ

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