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【新潟県立植物園】企画展示「にいがたの花 アザレア展」に行ってきました

2020年02月25日
お出掛け
8
イベント
新潟県立植物園外観

新潟県立植物園の企画展が新しくなったので、またまたお邪魔してきました。

現在、新潟県立植物園ではリニューアル作業が行われており、2020年3月19日までは常設展示のある熱帯植物ドームが閉鎖となり、1人200円の格安料金で企画展を見学することができます。

新潟市新津美術館の西蒲区の隠れた名品展
新潟県立植物園の割引案内
新潟県埋蔵文化センターの企画展

この日は先に新潟市新津美術館で「西蒲区の隠れた名品展」を見た後、同敷地内にある新潟県埋蔵文化センターで企画展を見てきたその直後の植物園だったので、新津美術館の半券提示で、大人2人、300円で入場することができました。

入館無料エリアで開催中「クリスマスローズ展」

同時開催のクリスマスローズ展
クリスマスローズ白花
クリスマスローズ紫花
クリスマスローズ鉢植えの数々

チケット購入して入った先にある観賞温室第3室は、週末限定で営業している温室内カフェ「にいがたコーヒーラボ」が出店しているスペースです。冬期間である1月・2月は週末カフェ休業のため、小規模なもう一つの企画展示「クリスマスローズ展」が開催されていました。

新潟市秋葉区は、これから見に行く本題のアザレア同様に、クリスマスローズの一大産地でもあります。2020年2月1日より始まったクリスマスローズ展は、県立植物園のほか、花夢里にいつ、新津フラワーランド、うららこすど、新潟市食育・花育センターの5会場で同時開催されている早春の風物詩的なイベントです。

こちらは入館無料エリアなので、クリスマスローズの展示だけも楽しめますし、本編の企画展のあとにのんびりとくつろぎながらクリスマスローズを眺めるのもまた良しです。

企画展示「にいがたの花 アザレア展」

江戸時代に萌芽した新潟県の園芸は、明治から大正期に発展し、昭和初期には「東洋の花園」とまでいわれるようになります。

冬の室内を華やかに彩るアザレア、春を感じるチューリップや木瓜、石楠花、牡丹、芍薬。これら全て、新潟県は国内有数の生産地として全国に知られているものです。

にいがたの花 アザレア展

早春の新潟県立植物園を舞台に行われる、新潟が全国一の生産量を誇るアザレアとチューリップの企画展。その第1部である「アザレア展」は、2020年1月29日(水)~同年3月1日(日)まで、観賞温室第2室にて開催されています。

アザレアとは

日本の野生ツツジの代表種であるヤマツツジ、沖縄や奄美大島に自生するケラマツツジ、日本西部に自生するモチツツジやキシツツジ、サツキなど、日本には数多くのツツジが自生します。これらをもとに江戸時代に作出されたツツジの園芸種が幕末から明治期にかけて来日した海外の植物専門家の目に留まってヨーロッパに渡り、室内観賞用の鉢花として改良されたのちに逆輸入してきたものがアザレアです。

1800年代にイギリスを中心に交配が進められ、1860年に品種改良の中心はベルギーへと移って大規模な交配が行われました。20世紀になるとヨーロッパで大人気となり、現在までに2,000種類以上の品種が誕生しています。

江戸時代のツツジ「藤万葉」

アザレアの先祖 江戸時代のツツジ「藤万葉」

生産量「日本一」新潟県のアザレア

アザレアが日本に渡ってきたのは明治時代中期頃のことで、当時は「西洋ツツジ」や「洋種ツツジ」などと呼ばれていました。

新潟に初めて導入されたのは明治40年(1907年)の頃で、当時の県内ではサツキが流行っていたため、アザレア人気はそれほどでもありませんでした。また、栽培方法も良くわからず、効率の悪い接木で増やしていたそうです。

西洋ツツジとして描かれていたアザレア

日本で最初のアザレアブームが起きたのは昭和4年(1929年)のこと。横浜植木株式会社が輸入した「アルバート・エリザベス(和名:王冠)」が大変な人気を博し、全国的なアザレアブームの火付け役となりました。新潟県内でもこれを機に、アザレアの取り扱いや生産量が飛躍的に上昇しました。

新潟県内のアザレア生産量は昭和9年(1934年)には日本最大の50万本となり、昭和初期のブームによって輸入されたアザレアの代表的品種の多くは、昭和50年代まで生産されていました。 現在においても、全国出荷量の8割以上を新潟県が占めます。なかでも、新潟市秋葉区・南区を中心に生産が盛んな花がアザレアなのです。

国内先駆けの品種改良と呼び名

昭和初期頃まで、アザレアの大半は海外で改良された品種が主でしたが、大正から昭和期にかけて日本独自の品種改良も進められました。国内最初の新品種は、昭和5年(1930年)に発表された「国華錦」であるようで、これも新潟市秋葉区(当時の小合村)で作出されたものでした。

ベルギーやオランダで作出された品種が多かったため、アザレアの旧品種名は日本人にとって馴染みが薄く、覚え辛いものでした。このため日本で販売するにあたり、大正15年(1926年)頃には「天女の舞」「晴朗」など、日本人にも馴染みやすい和名が付けられ、再びアザレア人気が高まります。

新潟県においても昭和4年(1929年)から和名が使われはじめ、当時のアザレア輸入元であった横浜植木株式会社の通信販売カタログにも明記されています。

横浜植木株式会社のアザレアカタログ

戦前・戦後のアザレア事情

アザレア人気が高まるなか、国内での先駆けとして品種改良を進めてきた新潟県でしたが、残念なことに戦前になると県内で育成されていたアザレアは全て絶えてしまうこととなります。

戦後の昭和25年(1950年)頃から徐々に生産量も増加し、品種も30を超えるようになり、昭和30年(1955年)には全国の花鉢物問屋に大量の苗を供給できるまでに回復しました。

日本の高度成長期に伴い、昭和40年(1965年)頃からアザレアは広く普及して安価となります。また、品質も明治以降栽培されてきたものは消えて新しい品種が輸入されるようになり、この頃からあえて和名を付けることも無くなり、横文字の品種名がそのまま使われるようになりました。

250品種が一堂に会する「日本一」のアザレアコレクション

にいがたの花アザレア展会場内入口からの様子

江戸時代の古い品種から最新の品種まで250品種以上およそ1,500鉢。県立植物園が保有する日本一のコレクションたちが勢揃いし、アザレアの豪華さと魅力を存分に味わえる展示が行われていました。

咲き誇るアザレアの花々

実は毎年この時期恒例の企画展示なので、過去にも何度か同企画展を訪れたことがあります。この度もボチボチ見て帰ろうと思っていた私でしたが、本展示室に入って満開のアザレアの花たちに囲まれると、みるみるテンションが上がっていくのが自分でも不思議でした。

会場内を見下ろす

「にいがたの花 アザレア展」全景

咲き乱れるアザレア

新潟の冬には珍しいくらいポカポカな日でした。

バラのように咲くアザレア
アザレアのディスプレー
アザレアのディスプレー
深紅のアザレア
アザレア・アラスカ

脱皮して咲くアラスカ(Alaska)

アザレアのディスプレー
バラのように咲くピンクのアザレア
アザレア「ブライダル・ブーケ」
アザレア・結華

左:ブライダル・ブーケ(Brides Bouquet)|右:結華(Musubibana)

紅一点のマジック

紅一点の素敵なマジック

アザレア展のディスプレー

貴重な古品種

アザレア「フレッド・サンダー」

フレッド・サンダー(Frederick Sander)
和名:十二一重

新潟県でつくった品種

代替

越の舞姫(Koshi no Maihime)春のひびき×コンディスカチーフ

白花である「越の淡雪」と同時期の平成15年(2003年)秋に新潟県から発表された品種で、大輪の半八重、パステルピンクの鮮やかな花色で、アザレアの中でもひときわ目を引く存在です。

アザレア・ダンシングスノー

ダンシング・スノー(Dancing Snow)マドンナ×コメット

近年では珍しい赤紫の絞りの入る品種です。花は一重から半八重の大輪で、絞りは筋状や吹きかけなど、様々なかたちに変化します。

アザレア・ほほえみ

ほほえみ(Hohoemi)オスタ×アズティック・ジョイ

一重中~大輪、ピンク色の品種。時を同じくして平成19年春に販売開始になった新潟オリジナル品種「ももか」よりも花弁の幅が狭く、中心が白色であるため、すっきりとした印象を受けます。

アザレア・アンティークレッド

アンティークレッド(Antique Red)

現在の新潟県を代表するアザレア育種家である、新潟市秋葉区の本間正信さん(本間花卉園)作出の農水省種苗登録品種です。

アザレアには濃赤色の早生品種が少ないことから、赤色の「アンブローシャス」と古くから栽培される赤色の「寒牡丹」が交配されました。半八重で明るい紅赤色の大輪花です。

アザレア・クリスタルパール

クリスタルパール(Crystal Pearl)

こちらも同じく、新潟市秋葉区の本間正信さん(本間花卉園)作出の最新品種。(2007年農水省種苗登録)淡いバラ色が美しい「ロマンスパール」の枝変わり(突然変異)品種です。

花弁のバラ色地に鮮やかな紅ピンクが入り、ふくよかな八重咲でバラのような花形が人気の品種です。

アザレア・弁財天とコンデスカーチフ

左:弁財天(Benzaiten)|右:コンデス・カーチフ(Comtes de Kerchove)越の舞姫の花粉親

新潟県でつくったアザレア展示

新潟県作出の最新品種

新潟県が交配・育成したアザレア「マダム トモコ」「スノーシャイン」「ひろか」の3種類が紹介されていました。うち、平成29年(2017年)頃からお披露目されている「スノーシャイン」「ひろか」の2種は、実に12年ぶりに誕生した県産アザレアの新品種たちです。

交配は平成10年(1998年)頃からはじまっていましたが、花の選抜を繰り返して特性を調査するため、新品種の育成には十有余年の月日が必要となるそうです。

新潟県作出新品種アザレア「スノーシャイン」

最新品種 スノーシャイン

平成10年(1998年)に「ほほえみ×オスタ」で交配されたスノーシャイン。花の白地に赤の細かい絞りが入っているのが特徴で、これまでにない丸みを帯びた大輪八重咲の品種です。

令和3年(2021年)秋に発売予定になっています。

新潟県作出新品種アザレア「ひろか」

最新品種 ひろか

平成11年(1999年)に「選抜系統×クルメツツジ小壺」で交配されたひろか。鮮やかなピンクの花色を持つ一重咲きで、小鉢に仕立てることが可能なので飾る場所を選ばないのが特徴です。

令和2年(2020年)秋から販売開始予定だそうです。

おしまいに

花壇のアザレア

250品種のアザレア展示は圧巻でした。

どの鉢も個性豊かで花の形や花色が違っているので、ついついあれこれ撮ってしまい、アザレア図鑑を作ってみようかと思った気持ちをグッと抑えて写真アップしてみました。真冬にも室内で楽しめるアザレアは、華やかさもあって良いですね。

資料展示も豊富なので、今まで知らなかったアザレアの歴史も学べますよ。

--- Tuesday, February 11, 2020 ---

にいがたのアザレア展全景

企画展示「にいがたの花 アザレア展」

  • 会場:新潟県立植物園 観賞温室第2室
  • 開催期間:2020年1月29日(水)~同年3月1日(日)
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そふぃあ
Posted by そふぃあ
最後までお読みいただきありがとうございます。
※撮影した写真の著作権は放棄しておりません
画像のお持ち帰りは固くお断りしております※

コメント(8)

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しんべい  

2020/02/26 (Wed) 13:31

こんにちは

同じピンクでも色々なピンクがあって色鮮やかですね。他にもオレンジだったりや紫だったり、形や大きさも色々な種類があるのですね。
花に疎いのでアザレアってあまり聞いたことがなかったのですが、ツツジが海外で品種改良された逆輸入のお花でしたか。
最後の新品種の「ひろか」の色が優しくて好きですね。

さえき奎  

2020/02/26 (Wed) 15:16

アザレアってツツジの園芸種の名前だったんですね。
なるほど、よく見るとツツジですね(笑)。
そういえば、滝屋専門だった時代によく入っていた山はアカヤシオ、シロヤシオの名所でした。
私的には朱色のヤマツツジの方が好みでしたが。
それにしても新潟は特産品も多いですね。
勉強になりました。

NOB  

2020/02/26 (Wed) 21:51

クリスマスローズはうちの庭にもあるんですが、今年はまだちゃんと見ていなかったな~(笑)

そふぃあ  

2020/02/27 (Thu) 07:59
そふぃあ

To しんべいさん

こんにちは。いつもありがとうございます。

同じアザレアでも多彩な咲き姿で、会場内が春爛漫で気分も上がりました。
ツツジの花ともよく似た咲き方のものも多いです。

ひろかは花色も咲き方も可愛いですよね。
今秋新発売になりますので、見掛けたら是非!

そふぃあ  

2020/02/27 (Thu) 08:03
そふぃあ

To さえき奎さん

こんにちは。いつもありがとうございます。

ツツジが海外で改良され、逆輸入してきたものがアザレアです。
ツツジによく似た花も多かったですよ。
ヤマツツジは野性的。
外国帰りのアザレアは、都会的でお洒落な感じですね。
酒や米、山の幸、海の幸だけでは無い新潟です(笑)

そふぃあ  

2020/02/27 (Thu) 08:04
そふぃあ

To NOBさん

こんにちは。いつもありがとうございます。

温暖な地域は、冬の花も屋外で見られて良いですね。
クリスマスローズはうつむいて咲くので、カメラマン泣かせなんですよね。
お家のクリスマスローズ、是非鑑賞してあげてください。

まっ黒くろすけ  

2020/02/27 (Thu) 19:06

クリマスローズ、何気に今日アップしていました。(笑)

アザレアはこれだけそろうと見事ですね。
「華やか!」一気に春ですね。
お花大好きなので、今すぐ飛んでいきたい気分です。

そふぃあ  

2020/02/28 (Fri) 08:08
そふぃあ

To まっ黒くろすけさん

こんにちは。いつもありがとうございます。

新潟の冬は雪に覆われて花も家の中。
鉢物が部屋にあるだけで華やぎます。

まっ黒くろすけさんのクリスマスローズも見に行かなきゃ!